いい顔連盟2

いい顔連盟続き。

 

と、ここでいきなり番外編。

どうしても思い入れが強い方を先に書きたくて・・・

 

どうして番外かというと、この人たちはいい顔のみならず、顔もいいから。

「いい顔、かつ顔がいい」のである。

でもやっぱりいい顔連盟の方に入れたいのは、美形なのに王道の主役が似合わないから。

では早速。

 

ジョエル・キナマン

出演作:『THE KILLING 〜闇に眠る美少女』『ロボコップ』『スーサイド・スクワッド』『ハウス・オブ・カード』『ラン・オールナイト』など

これは完全に私の偏愛なんだけれども。というかそもそもいい顔連盟そのものが偏愛まみれなのだが。

長身に金髪と、主役級俳優としては申し分ないビジュアル。なのになぜかキラキラの正義漢はしっくりこない。ちょっと影がある役が似合ってる。でもそう思わせるのは、やはり強烈な印象を残したドラマ『THE KILLING』でのホールダー役の影響が濃い(と勝手に思っている)。元々はデンマークのドラマリメイクなんだけれど、スウェーデン出身のキナマンが主人公リンデンの相棒、スティーブン・ホールダー刑事を演じてドはまりしていた作品。

このドラマ以降、ビッグバジェットの映画・ドラマに次々出演していることを考えても、これは彼の当たり役といって間違いないと思う。本当は善なるものを求めるピュアな人間なのに、元麻薬課という仕事の性格も災いして薬物にはまり、葛藤する刑事。有能だがハチャメチャなこともする女刑事リンデンを時になだめ、受入れながらも、自らも弱さを見せ寄りかかったりする脆さも持つ。そんな、幼い少年でもあり、優しい母(ていうかおばちゃん?w)でもあり、ワルいストリートキッズでもあり親友でもあり、というリンデンとホールダーの多面的でこの上なく魅力的な関係性を見事に演じ切ってみせたキナマン。(このドラマにおいては、相手役のリンデンを演ずるミレイユ・イーノスの演技と二人のケミストリーも素晴らしかった。)

この役があまりに「おいしかった」ため、その後の役がちょっと物足りない気がしてしまったほど。『ロボコップ』などで主役もはったんだけれど、もっともっと彼の奥深いところを活かす役どころがあるのではないかと思ってしまう。『スーサイド~』も、どうしてもホールダーと比べるとカタブツすぎて・・・。NetflixのSFドラマ(『オルタード・カーボン』)、まだ見てないんだけれどどうだったんだろうか。確かシーズン1で違う主役に変わってしまうんじゃなかったっけ?

彼の一番のファンとしては、二番煎じと言われようが『The Killing』的役どころの映画に是非出ていただいて、ある程度の固定ファンを獲得したのちに、幅広いキャラクターを演じてほしいと思う。彼のすごさを是非他の人に知ってほしい。

それにしてもキナマンのことを思う時しみじみ考えるのは、いきなりキャリアの初期に当たり役・ハマり役に出遭ってしまうと、それはそれでその後苦労するんだな・・・(本人はどうか知りませんが)ということ。幸か不幸か。wiki情報によると、『マッド・マックス フューリーロード』のマックス役の候補にも挙がっていたらしい。うん、マックスいいかも・・・。でもトム・ハーディーに持ってかれちゃったから、1~3のリブートとかあれば是非やってほしいな。とてもとても似合うと思う。メル・ギブソンの、哀しみと絶望、怒りを湛えた真っ青な瞳 VS キナマンの子犬のようでありながら不健康そうでもある瞳。あとは『ジャック・リーチャー』とか。原作のジャックは長身らしいので、これもいいんじゃないかしら。トム版も大好きだけど。でも、本音を言えば、『THE KILLING』が復活して、水戸黄門的にいつまでもいつまでもやってほしい・・・。ホールダーが好きなのかキナマンが好きなのか分からなくなってきた。次いっちゃえ。

 

ボイド・ホルブルック

出演作:『ナルコス』『LOGAN/ローガン』『キャシーのbig C いま私にできること』『誘拐の掟』『ザ・プレデター』『ラン・オールナイト』など

お次はこの人。たまりません。この人も金髪・長身のめちゃいい男。そしていい顔してる。元ファッション・モデルだったのも納得の雰囲気満点の顔立ち。最初に見たのは『Big C』。このときはまだ今みたいにゴツくなくて、美少年、という感じだった。でも妙に肝が据わっている感じが気になって。東欧出身の訛りのある役で、それがハマっていたのでてっきり本当に出身かと思ったほど。ところがどっこい、『ナルコス』『LOGAN』でマッチョになっているではないですか!!奇遇にもキナマンと『ラン・オールナイト』で共演していますね♡この人もキナマンも、ハンサムで長身だけれど、やっぱりゲーリー・クーパー的ないい男、って感じじゃないんだよなー。完全なヒーローたりえない何か、ダークサイドを抱えているのが似合う。『LOGAN』では印象に残るヴィランを演じていたけれど、『誘拐の掟』のような気の弱そうな、デリケートな役もハマっている。(どうでもいいけどキナマンもホルブルックもリーアム・ニーソンと縁がありますね。『ラン・オールナイト』『誘拐の掟』でも二人善戦してたけど、やっぱりニーソン御大が一番かっこよくて、さすが!と思いました。)

でも今の時代、そういうダークサイドを抱えたヒーロー像が流行りなので、大作の主役もはれるんじゃないだろうか。と思ったら『ザ・プレデター』キター!!残念ながらまだ見ていないのだけれど、この作品選び、好きです。いきなりファン獲得に走るアメコミでもなく、アカデミー賞狙いの演技見せつけ映画でもなく、ザ・プレデター。最高。だってさ、この人名だたるファッションブランドのモデルをこなしてきた人ですよ。ほんとだったら、ガス・ヴァン・サントとかさ、ハーモニー・コリンとかさ、ちょっとシャレオツ系の映画とか出てシャレオツピーポーのアイコンになってそうなところを、あえてそうじゃないところに行く。ここもいい顔連盟としては非常に評価が高いところであります。

 出身がケンタッキーというのも気になるところ。是非ゴギンズよろしく、南部訛りバリバリの役も見てみたい。あるいは、今大注目のテイラー・シェリダン(『最後の追跡』『ボーダーライン』の脚本家。『ウインド・リバー』監督)と組んで、骨太の現代西部劇をまた見たい。『Big C』ではコメディもこなしてたので、それもいいな。あの顔の良さは隠して、厚底メガネかけたオタクの役とか。でもできればラブ・コメディには出ないでほしい。絶対好きになっちゃうから!!

 

では次回は本来のいい顔連盟メンバーに戻ることにしよう!