Who is lethal?

映画「リーサル・ウエポン」が好きだ。

だから、ドラマでリメイクの話を聞いたときは、今さら?メルギブの代わりは無理でしょう、などと高をくくっていた。

でも一応やっぱり気になったもんで、パイロットだけでも見てみよう、と試してみたら・・・これが意外や意外、なかなかいいのだ。

 

特に、マーティン・リッグズ役のクレイン・クロフォード。

メル・ギブソンとは似ても似つかない容姿なのに、見ているうちに本当に”あの”リッグズに思えてくる。リッグズという人間の光と影をとてもうまく表現していたし、ドラマの方もそんなリッグズのキャラクターそのもののように、時に軽妙に、時にホロっとさせる娯楽作になっていて、いつの間にか毎週楽しみに見るようになっていたのだ。

 

前置きが長くなったけれど。

そのクレイン・クロフォードが、なんとシーズン2をもって降板するという。

びっくり。海外ドラマニュースなどを見ると、クロフォードの態度が悪く、二度の戒告を受け、謝罪したものの、それも叶わず降板となったという。

最初は本当にびっくりしたが、「シカゴP.D.」のソフィア・ブッシュ降板とジェイソン・ベギーの黒い噂の話を思い出し、そんなこともあるのかなあ、残念だな、あんなにいい演技してたのに。リッグズもそうだけど、本人もアンガー・マネジメントが必要なタイプなのかな。。などと思っていた。

ただ、気になったのが、クロフォードの記事の一部に書かれていた、相棒役のデイモン・ウェイアンズのこと。このドラマ、彼の要望で撮影前の台本読み合わせがなく、脚本の直しは撮影直前のリハーサルでやらなくてはならず、大変なのだという。

それから、クロフォードが二度の戒告騒動の後に発表した謝罪のコメント。

いい仕事をしようとする僕の情熱が撮影現場での居心地を悪くしたり、努力をないがしろにしていると感じたならば謝ります。

という言い方に、なんだか含みを感じて。これは裏に何かもっと違うものがあるのではないか?と思い始めたのだ。

そこで、向こうの(英語の)ニュースサイトや、本人たちのSNSなどをチェックしてみると・・・

 

やはりどうも、必ずしも日本で翻訳されているニュース通りではなさそうなのだ。

正確に言うと、日本で翻訳されているニュースには続報または他の情報があるけれど、そこで止まってしまっている、ということかな。

 

これまでに分かったこと。以下、クロフォードはCC、ウェイアンズはDWと書きます。(向こうのニュース真似してw)

 

・ロジャー・マータフ役のDWが、自分のSNSを通じてクロフォードの「悪行」を糾弾。(製作のワーナー重役たちが聞いてくれないから告発してるんだ、みたいな言い方をしてた)撮影中に破片が飛んできて頭をケガした自分の画像を載せて、そのエピソードを監督していたCCを糾弾。他にも、CCはお茶のボトルを共演者にぶつけたり、女性を泣かせて喜んでるひどい奴らしい。しまいには”Clayne Crawford is an emotional terrorist!”と書かれたCCの顔のステッカー画像を載せて「これは俺がやったんじゃない!他にもこう思ってる奴がいるってことだ」とばかりの必死の訴え。

ちなみにこのアカウントは今シャットダウン。

・CCのツイッターを見ると、これまで共演した俳優たちの擁護のコメントが載っている。中でも注目は、リッグズの恋人カレン・パーマーを演じたヒラリー・バートン。(知らなかったけど、この人「ザ・ウォーキング・デッド」ニーガン役のジェフリー・ディーン・モーガンの奥さんなんだね!)

彼女のコメントをかいつまんでいうと・・・CCは撮影初日から彼女を温かく迎えてくれて、子どもの面倒を見れないときもCCの奥さんと子供がお世話してくれたりしたと。誰よりも早く来て、セリフももちろん頭に入っている。自分が悪者になることを恐れない良いリーダー。そして全てのキャスト・クルーが良い状態か常に気にかけていた。彼は「ある人」を怒らせたけど、弁護のために言うなら彼女だって怒らせたかもしれない。でも、自分に良くしてくれた人のために立ち上がる(stand up)ことは正しいことだと信じている。イエス、私はCCのファンです。

これに対して、この世界でstand upしていくのは難しいね、サンキュー!と返しているCC。

 

・匿名の、「リーサル・ウエポン」のスタッフという人がツイッターでCCを擁護。DWの頭の怪我だって、手抜かりがあったわけじゃなくて、事故。お茶のボトルの件も、決して故意じゃなくて、台本にあった、ボトルを投げるシーンで相手の人が受け取るのを失敗しただけ。クルーはみんなCCの味方。

 

これらの、主にCCのツイッターに続々とRTされているコメントや、ニュースの数々を見ていたら、これはどうも、DWの方にむしろ問題があるんじゃないか、と思い始めたのだ。

大体が、DWの器の小ささを露呈しちゃっていてなんだか見苦しい。このドラマ自体も彼の出演が決まった後にCCがキャスティングされたらしく、CCもそこまでビッグネームじゃなかっただけに、どんどん自分より輝いていくCCがなんか面白くなかったのかも。トム・クルーズなんて撮影中骨折しても文句ひとつ言わないのに、頭に破片が当たってちょっぴり血が出ちゃったくらいでここまで大騒ぎするって・・・読み合わせもしないくせに。

対するCCの方は、擁護してくれる仲間に感謝の言葉を述べるけれど、自ら「真相」を語ることは一切していない。このへんもなんかカッコいいというか潔いというか、どうしてもこちらの方が清廉潔白な気がますますしてしまうのだ。

 

そうはいっても、アメリカのサイトを調べて私も分かったけれど、本国でさえ、CCの「悪行」と解雇のニュースまでが大きく報道されている感じで、IMDbのレビューなどを読んでも、「彼も人間。謝罪したんだからチャンスを上げてくれ」みたいなコメントが多い。でもそうやって、たとえ彼が悪かったとしても、CCなしでは「リーサル・ウエポン」はありえない、という意見が多数。そりゃそうだ、シーズン3ではリッグズの「弟」が代わりに、ってそんなのあるか!

 

CCのツイッターを見ても、声を上げて弁護してくれているのはゲスト出演者や過去の共演者、匿名のスタッフと思しき人たちばかりで、「リーサル・ウエポン」の共演者がほとんどいないことも哀しい。きっと、自分が動いて波風立てたりすると、自分の食い扶持がなくなったり、あるいはスタッフに迷惑がかかっちゃう、とかいろんな思いがぐるぐるして何もコメントできないんだろうなあ。エージェントに口止めされてるとか。

このへん、日本の組織とかもそうだよなあ、としんみり。

 

今や私も”Team Clayne Crawford"(ツイッターハッシュタグ)の一員になりつつあるのだが、どうだろう、ここはひとつ、ヒラリー・バートンの旦那のJ・D・モーガンに、Foxの重役に電話してもらって、「もしもし、オレ、ニーガンのモーガンだけど。オレの奥さんがこんなこと言ってたんだけどさ、何とかしてあげてくんない?その対応によっちゃあ、オレもウォーキング・デッドこれからどうすっか考えるからさあ」などとちょっと揺さぶってくれないかなあ。などと妄想してしまった。。。あ、でもニーガンもう捕まっちゃって影が薄くなっちゃうのかな。。。

 

というわけで毎日のようにCCのツイッターをチェックして動きがないか見ている。

決してエミー賞候補になるようなドラマじゃないけど、有名な俳優のニュースじゃないけど、もし報道されていることが真実じゃないのなら、CCの潔白が証明されて、役者として返り咲いてほしいと思う。そして「リーサル・ウエポン」に帰ってきてほしい!